本記事は、筆者が2023年7月に受けた『Microsoft Power Platform Fundamentals』(通称:PL-900)の受験体験に基づく、解説記事です。
「これから受験を考えているけど、勉強方法のイメージがつかない・・・」「難易度や勉強期間が知りたい・・・」「そもそも、この資格意味あるの?」といった方へ、試験の難易度・特徴や試験対策の方法・勉強期間・受験時に意識したことなどを詳しく解説したいと思います。
PL-900の試験概要
『Microsoft Power Platform Fundamentals』とは、Microsoft社が提供する『Power Platform』という製品群の基礎スキルを証明するための認定資格です。
同じ『Power Platform』のスキルを証明する試験として、『PL-400: Microsoft Power Platform Developer – Certifications』や『PL-200: Microsoft Power Platform 業務コンサルタント – Certifications』などがあります。
これらの試験の中で一番難易度が易しいため、これから『Power Platform』を勉強したい方、社内で利用を促進していきたいと考えている方におすすめの試験になります!
試験の基本的な内容は、以下の通りです。最新の情報は、公式HPから確認しましょう。
試験名 | PL-900 – Microsoft Power Platform Fundamentals – 日本語 (JPN) |
試験時間 | 45分(説明含むと65分) |
合格基準 | 700点/1,000点 |
受験料 | 13,750円(税抜) |
試験スコアを公開
Power Platformの知識がほとんどない状態からの受験でしたが、無事一発合格でした。
試験の手ごたえとしては、ぎりぎり合格かな・・?くらいでしたが、スコアは意外と高かったです。
試験後、すぐにスコアレポートが開示されるので、結果が分かりますが、具体的に自分がどこで間違っていたか?などは開示されないので、再受験には優しくないシステムだと思います。
私のスコアは、877点でした。合格基準は、700点なので少し余裕をもって合格できました。(なぜか、スコアレポートを電子媒体で発行できないです。改善求ム…)
試験の難易度・特徴について
資格試験の難易度は、5段階で2くらいの印象でした。(これまで私が受けてきた試験と比較すると、基本情報処理技術者試験の科目Aくらいの難易度でしょうか。)
ピアソンVUEで予約しての受験なので、自分で受験したい日を見つけて気軽に受けることができます。(受験料は高いので、準備はしっかりとしたほうがいいですね。)
試験時間は、45分でしたが、時間には余裕がある印象でした。試験中に、問題を1周解く+2周目の見直しをすることができました。
試験に出題される問題についても、公式のラーニングコンテンツで何度か見たことが問題が多く、初見で解く問題や全く知識のない問題は、ほとんど出題されませんでした。
どのくらいの勉強時間を要したか?勉強は何をした?
合格までの勉強期間は、約1か月です。(勉強期間は短いものの、結構だらだらと勉強していたので受験までに2か月ほどかかりました。)
仕事をしながらなので、平日は0~1H、休日2~4Hくらいの目安で勉強しています。
私が実施した対策と所要期間は以下の通りです。
ラーニング パス(1周) | 7日間 |
無料試験対策用オンデマンドウェビナー視聴 | 2日間 |
無料試験対策用オンデマンドウェビナー練習問題(3周) | 3日間 |
無料の練習用評価(8周) | 14日間 |
試験対策は、『概要理解』>『機能理解』>『練習問題&復習』といった感じで進めました。
試験対策項目はシンプルですが、ゼロから知識をキャッチアップする方には、高いモチベーションと学習効率を維持するために、対策項目の実施する順番を意識することをおすすめします。
実際に私もゼロから知識をキャッチアップしましたが、対策をすすめる順番を間違ってしまい、低いモチベーションでだらだら勉強を進めてしまいました。。詳細は次章で解説します。
それぞれの対策項目のスケジュール感は、以下の通りです。
勉強方法について解説!
前述したとおり、初めてPower Platformの勉強を始められる方は、学習の順番を重視することをおすすめします。
私の失敗談をもとに考えた、最適な対策項目の勉強順は以下の通りです。
無料試験対策用オンデマンドウェビナー視聴 | 2日間 |
無料試験対策用オンデマンドウェビナー練習問題(1周) | 1日間 |
ラーニング パス(1周) | 1日間 |
無料の練習用評価(2周) | 2日間 |
残りの期間、以下を何度も繰り返す。 ・無料試験対策用オンデマンドウェビナー練習問題 ・無料の練習用評価 | 14日間 |
学習のゴールは、以下の状態になっていることです。
- オンデマンドウェビナー練習問題の正解率が90%以上
- 無料の練習用評価の正解率が80%以上
上記のゴールに持っていくために、以下の対策項目を実施しましょう。
無料試験対策用オンデマンドウェビナー視聴
まずは、Power Platformに関するベース知識を固めていきます。
以下のURLから、必要情報を入力すると、学習動画の視聴URLと、学習資料をダウンロードすることができます。
この動画は、試験範囲を網羅的に解説してくれるので、学習をゼロから進めるうえで、とても有用なコンテンツになっています。
視聴時間は4時間と長いので、セクションごとに休憩をとるなどして、最後まで集中を切らさずに進めましょう。
各セクションごとに練習問題が用意されているので、問題の解答と解説を学習資料やノートなどにメモしておきましょう。(後で練習問題を解くときに利用します。)
無料試験対策用オンデマンドウェビナー練習問題
『無料試験対策用オンデマンドウェビナー視聴』後に、復習として学習資料の各セクションの練習問題を解いてみましょう。(おそらくこの時点では、ほとんど正解できないと思うので落ち込まなくて大丈夫です。)
ここまで実施すると、ある程度の知識のベースが出来上がるので、練習問題を1周解き終えたら『ラーニング パス』の学習に移りましょう。
この練習問題は、最終的に正解率90%になるまで、何度も繰り返して学習しましょう。
ラーニング パス
Mircosoftで提供されているWebサイト型の学習コンテンツです。
こちらも、PL-900の試験範囲を網羅的に学習することができますが、すべて書面での長文解説かつ、英語を直訳したような文章なので、知識ゼロから読み進めようとすると、解読と理解に多大な労力を要してしまい、学習モチベーション低下につながりかねないです。(私は、ここで大変苦労し、学習モチベーションが低下してしまいました。)
前述した『無料試験対策用オンデマンドウェビナー視聴』である程度知識をつけてから、動画だけで補えない知識を拾っていくようなイメージで学習を進めることをおすすめします。
無料の練習用評価
基礎知識が固まったら、模擬問題を何度も解き、間違った問題の復習を繰り返します。
模擬問題は、問題数の多さと解説の充実度から、Microsoftの公式サイトの『無料の練習用評価』がおすすめです。
ページを開くと、問題文が英語になっているので、[右クリック]>[日本語に翻訳]をして問題を解きましょう。
練習問題は、1セット80問用意されています。すべての問題を解き終えると、自分の回答の正誤と解説ページを表示できるので、間違った問題を中心に解説を読み込みましょう。(解説ページも英語で表示されるので、日本語に翻訳を利用しましょう。)
練習問題の出題内容は、毎回ランダムなので、同じ問題が毎回出題されることはありません。
最初は正答率がかなり低く、落ち込むと思いますが、何周も解いて、間違った箇所を理解していくことで、正解率をあげましょう。
ポイントは、間違った問題も間違っていない問題も解説を読むことです。正解していても、意外となんとなく理解しているケースがあるので、完全に理解することをゴールにして進めましょう。
参考までに私の正解率の推移は以下の通りです。(試験前は、90%の状態まで正解率を上げました。)
1周目 | 52% |
2周目 | 60% |
3周目 | 68% |
4周目 | 86% |
5周目 | 80% |
6周目 | 90% |
7周目 | 90% |
8周目 | 90% |
資格を取得するメリット
最後に、資格を取得して感じたメリットを紹介します。
その他、IT系の資格勉強についても解説しているので、別記事も参考になさってください!
Power Platformのスキル証明になる
Microsoftの認定資格になるので、他のベンダー資格と比べても、信頼が圧倒的にあると思います。
Microsoftを知らない企業は、ほとんどないですし、近年のDX化のながれでPower Platformのサービスを導入する企業も増えてきています。
総じて、資格難易度がそこまで高くないですが、Power Platformに関する知識を有していることを証明するには十分な資格だと思います。
日々の業務効率化に役立つ
Power Platformのコンセプトは、「市民開発者」によるスピーディな業務改革を進めることです。
「市民開発者」とは、プログラミング知識などを有していない一般のユーザーのことです。
Power Platformのようなローコードツールを自身の業務改善に役立てるための知識が得られるので、日々のメール送信を自動化してみたり、簡単な業務報告アプリを作成してみたりと自分の仕事を楽にしていくことができます。
結果的に、自分で作ったツールが社内で評価されたり、DX人材としてのキャリアを開発するきっかけになったりと、可能性が広がる資格だと思います。
ここまで、読んでいただきありがとうございました!
皆さんの合格を心よりお祈りしています。
また、当ブログでは、別資格の受験記も掲載してます。
興味のある資格記事がありましたら、ご一読いただけると幸いです!
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