本記事は、システムエンジニア3年目の私が、書籍『コンサル一年目が学ぶこと』を読んで、学んだこと&明日から実践・習慣化できることを3つに絞って解説しています。
書籍のタイトルから、「コンサル向けの本だから、関係ないか…」と思われる方もいるかもしれません。
私自身、コンサルでも、社会人1年目でもないのですが、この書籍から、日々の実務に活かせる考え方や仕事術・習慣などを学ぶことができました。
システムエンジニア歴2年(3年目)の私なりに、明日から実務に活かせそう!と思った考え方・仕事術を3つに絞って説明します。
- システムエンジニアとして、キャリアを積み始めた1~3年目の方
- 就活中の学生の方/就活が終わり、春から社会人の方
- 同じ書籍を読んで、他の人の意見を探している方
- 仕事の進め方で悩んでいる方
書籍概要
この書籍は、著者である『大石哲之』氏が、自身のコンサルタントとしての経験や、同僚へのアンケート、コンサルタントのキャリア支援経験をもとに、普遍的なビジネススキルとはなにか?というテーマで書かれた書籍です。
読んでみて、大きくは『考え方』『仕事術』の2つに区分され、ビジネスマンとして成長するために、必要なエッセンスが体系的にまとめられていると感じました。
以下、書籍の基本情報となります。
書籍名 | コンサル一年目が学ぶこと |
著者 | 大石 哲之 |
出版社 | 株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン |
発売日 | 2014/7/30 |
ページ数 | 288 |
価格 | 1,650(税込) |
私が読んだ動機
まず前提として、私の簡単なプロフィールを書かせてください。
新卒でメーカ系SIerに入社し、現在3年目。
大学時代は、経済学部でIT知識ゼロから、IT業界に飛び込みました。
業務では、システムの上流工程から、実装・テスト・運用保守フェーズに携わっています。
2023年5月から、日々学んだことをアウトプットするメディアとして「若手SEのつぶやきBLOG.」を運営しております。(当ブログ)
私が、この書籍と出会ったきっかけは、大学時代の友人からのおすすめでした。
ちょうど、入社1年が経とうとしている時期におすすめされたのですが、「タイトル的に、コンサルでもないし、入社から1年が経とうとしているから…」と積読状態でした。
その後、入社から2年が経ち、仕事を自分ひとりで進める機会が増えてきました。ある程度、仕事を任されるようになってくると、自分の仕事の進め方に悩みが増えてきました。
「いつも目の前の仕事に追われて余裕がなくなっているな…」「先輩からのレビューでダメ出しされたな…」といった悩みが増えていく中で、改めて『コンサル一年目が学ぶこと』を手に取り読んでみることにしました。
また、Amazonプライムに入会すると、kindle本の一部タイトルが読み放題になるのですが、そのラインナップに『コンサル一年目が学ぶこと』が入っていたことも、読み始めるいいきっかけでした。
学んだこと3選
読んだ感想としては、社会人として成長するために必要なことが章ごとに体系的にまとめられており、社会人1年目でよんでおけばよかった…と思いました。
入社してから既に先輩SEに教えてもらったこと、自分なりに考えてきたこと、と同じ話もありました。一方で、これまでなんとなく感じていて言語化できていなかったことや、この書籍で初めて知ることができたこともあったので、その中でも特に重要だと感じたポイントを3つ紹介します。
【考え方】自己満足ではなく、相手の期待に応えること
どんな仕事も相手からの期待から成り立っています。(SE目線だと以下のイメージ)
- お客様からシステムの発注があった ⇒ お客様からの期待
- 先輩から資料作成を任されたとき ⇒ 先輩からの期待
- 業績目標を課された ⇒ 経営陣からの期待
どれだけ頑張って仕事をした(資料を作成した)としても、お客様や先輩から「こんなこと一ミリも頼んでない…」と思われた時点で、その仕事に価値はなくなってしまいます。
相手の期待を超えるためには、「相手の期待を把握すること」が大切だと書いています。
「お客様はプロジェクトを通じて何を改善したいのか?」「先輩はどんな資料を作成してほしいのか?」といった具合に、自分が持っている仕事は、相手から「何を期待されているか?」を整理して進めるようにします。
相手の期待を把握した後、著書では「相手の期待に対して、120%のものを出す。最低でも100%にする。」と書かれています。
相手の期待を超えることが、自身の仕事が評価され、新しい仕事につながったり、大きな仕事を任せてもらえたり、と次につながります。
【仕事術】短時間で広く浅くインプット
情報のインプットを効率化するための仕事術です。
仕事をする中で、短時間で大量の情報をインプットする機会があると思います。
著書の中では、コンサル業務で業界動向や企業分析が必要な時に何日もかけて資料をインプットすると例がありましたが、SE的に変換すると、「過去の案件を資料からキャッチアップする。」「新しいプロダクト・サービスをキャッチアップする。」などが該当すると思います。
著書では、「得たい情報を絞って、その箇所だけ拾い読みする。」という仕事術が記載されています。
私もこれまで、資料や書籍などのインプットは、何気なく頭から全部読んでいました。
当たり前の話ですが、全部資料を読むのと、必要な情報だけ拾い読みするのとでは、同じ時間でリーチできる情報の量と効率が違ってきます。
以下のステップでインプットすることを心がけ、まずは広く浅く理解し、そのあと、じっくりと読んで理解を深めていくことで情報のインプット効率が格段に上がります。
- 資料や書籍を読む前に、まず「この媒体から何を学びたいか?」を決める
- 目次から関連しそうな章だけ読んで情報を拾っていく
- 必要な情報の全体像を意識してインプットする
- さらに、深くインプットが必要な場所を見極めてじっくりと読む
【仕事術】最終アウトプットから考える
続いて、情報のアウトプットを効率化するための仕事術です。
私は、これまで仕事を進めるときに、とりあえず、目の前の納期が近いタスクに取り組んでいました。ですが、この方法で仕事を進めると、仕事のゴールが見えていないので、自分の仕事がどこまで進んでいるのかわからなかったり、気付いたら余計な仕事を進めてしまっていたりと、結果的には効率が悪かったです。
書籍では、まずタスクの「アウトプット」を作るところから仕事を始めるように書かれています。
例えば、会議資料を作るのであれば、タイトルだけのスライドをまず作ります。あとは、資料の空スライドを埋めるために、情報を集めて資料作成を進めていく。といったイメージです。
最終成果物から逆算して仕事を進めることで、「余計な仕事をせずに済む」「作業の抜け漏れに早い段階で気付ける」「ゴールから考えて進捗がどのくらいか明確になる」といったメリットがあります。
具体的なアクションプラン
ここからは、本で学んだ3つのことを、私なりに日々の業務に落とし込んだ具体的なアクションプランをシェアしたいと思います。
アウトプットがわかるTODOリスト
多くの方が、自分のタスクをまとめるためにTODOリストや付箋などを使っていると思います。
私もこれまで、Mircosoft社のTODOリストを利用していたのですが、この書籍で学んだ「【考え方】自己満足ではなく、相手の期待に応えること」を生かすために、少し工夫をしてTODOリストを作成しています。
まず、TODOリストを追加する手順ですが、以下の内容を明確に記載するようにします。
- タスクの成果イメージ
- 仕事の背景や目的
- クオリティ
- 優先度
仕事を任されたときは、上司や先輩に足りない情報を補うように質問するようにしています。
特に、クオリティの項目は、数値で管理することが望ましいです。
例えば、会議資料を任された場合は、何ページ位の資料なのか?を意識しておくことで、資料の情報量を操作しやすいと思います。
併せて、その仕事の背景や目的を意識することで、具体的な成果物をイメージでき、「【仕事術】最終アウトプットから考える」で紹介したアウトプット法にもつながっていきます。
【例】タスクは、1H以内に終わるステップまで分解しておく。
【例】タスクの優先度は、タグを使用する。それ以外のタスク情報は、メモとして残しておく。
インプット前のルーティン
次に、過去資料の読み込みや、日々の自己研鑽で内容をインプットする際に実践しているルーティンの紹介です。
- 資料を読み始める前に、この資料から学びたいことをメモする。
- メモした学びたいことに関連する情報を自分なりに言い換えながら、メモする。
上記のルーティンを意識することで、インプット速度と定着が格段に上がったと実感しています。
メモといっても、ノートなどを取り出す必要はなく、IOSのメモ帳アプリを利用しています。
ただ、文章をなんとなく全部読むのではなく、目的をもってインプットすることと、簡単な言い換えをしてアウトプットしてみることで、自分なりのインプットの型をつくることができました。
まとめ
今回は、『コンサル一年目が学ぶこと』を読んでみて、私が仕事に活かせると特に感じた3つのポイントと、2つのアクションプランをご紹介しました。
この記事で紹介している3つのポイント以外にも、社会人として必要なマインド、仕事術、習慣化など、今後の糧になることを学ぶことができ、とても満足度の高い書籍だと思います。
読まれた方は、ぜひ簡単に自分のアクションプランに落とし込んで、自分のものにしていきましょう。(私も試行錯誤ですが、より良い仕事ルーティンを見つけたいと思います。)
Amazonプライムに入会されている方は、期間によっては、kindle版が無料で読めるので、ぜひ読んでみてください。
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