kintoneアプリデザインスペシャリスト受験記

資格勉強

本記事は、筆者が2022年8月に受けた『kintoneアプリデザインスペシャリスト』の受験体験に基づく解説記事です。

「これから受験を考えているけど、勉強方法のイメージがつかない…」「kintoneアソシエイトと何が違うの?」といった方へ、試験の難易度・特徴や試験対策の方法・勉強期間などを詳しく解説したいと思います。

kintoneアプリデザインスペシャリスト試験概要

正式名称は『kintone認定 アプリデザインスペシャリスト』という資格です。

Cybozu株式会社が提供するkintoneというビジネス向けクラウドサービスで、業務改善を推進するために必要なスキルを問われる試験です。

『kintoneアソシエイト』という資格の上位資格で、基本的な機能や操作を学んだ方が、より実践的な場面でkintoneを活用するために挑戦する位置づけの資格です。

最新の試験概要は、以下の公式サイトから確認しましょう。

受験資格kintoneアソシエイトに合格していること
出題数40問
試験時間60分
合格基準60%
出題形式多肢選択式(択一、または複数選択)
受験料一般価格 22,000円(税込)
学割価格 16,500円(税込)
2023/4/26時点の公式HP情報から引用しています。

試験スコアを公開

kintoneアソシエイト取得から8か月経っての受験でしたが、何とか一発で合格しました。

試験の手ごたえは、全くなかったですが、合格基準の60%は超えることができました。

セクションごとの正答率は、以下の通りです。

試験の難易度

kintoneアソシエイトと比べ、試験範囲はほとんど同じです。なので、kintoneアソシエイトを取得した方は、あまり期間を空けずに受けることをおすすめします。(kintoneアソシエイトに合格した直後が最もkintoneに詳しい瞬間です。)

以下の2点で、kintoneアソシエイトよりも難易度が上がっていると感じました。

試験時間の短さ

60分間で40問出題だと、試験時間に余裕があるように思えてきますが、本当に時間が足りないです!

その理由は、まず問題文が長文なので、読むのに時間がかかります。それに加え、回答も状況によっては正解だし、状況によっては不正解のように見えてくる選択肢が用意されています。

例えば、「担当者にメール通知したい場合、何を設定するか?」といった問題があったとします。この場合、シンプルにレコード条件通知で送ったほうがいいのか?それとも、担当者は承認をする立場なのでプロセス管理+コメント機能で通知を送ればいいのか?といった具合に、状況に応じてkintone機能の最適解を導く必要があります。

長文を読んで、問題の意図を理解して、最適な答えを判断するといった作業をしていると、60分はすぐに過ぎます。(私は、最後5問ほど捨てることになりました…)

出題傾向が読めない

kintoneアプリデザインスペシャリストは、練習問題が非常に少ないため、出題傾向が読めないです。唯一用意されているのが、公式HPに載っているサンプル5問です。つまり、このサンプル5問を有効活用し、合格に近づく必要があります。

サンプル問題は以下のサイトから確認できます。

とはいえ、出題傾向が読めない中なので、ぶっつけ本番で試験に挑むことになります。基礎となるkintone知識を完璧に近い状態にしておくことと、どんな問題が出てきそうか?シミュレーションをするのが有効です。(詳細は後ほど!)

どのくらいの勉強時間を要したか?勉強は何をした?

合格までの勉強期間は、約1.5か月間です。kintoneアソシエイト取得から半年以上ブランクが空いていたので、kintoneアソシエイト合格直後だったら、2~3週間ほどの準備で大丈夫だと思います。

仕事をしながらなので、平日1~1.5H、休日5~6Hでコツコツ勉強を重ねました。

私が実施した対策と所要期間は以下の通りです。

kintone公式テキスト(1周目)1週間
kintone体験版で操作確認5週間
自作問題2週間
kintone公式テキスト(2周目)1週間
kintoneヘルプ1週間
kintone公式テキスト(練習問題のみ)1週間

kintoneアソシエイトの対策記事と同じ対策になりますが、それぞれの勉強方法については少し工夫しました。各対策項目の詳細は、次章でご説明します。

それぞれの対策項目のスケジュール感は以下の通りです。

試験対策で効果が大きかった順に解説

前章で記載した対策項目の詳細について、効果が大きいと感じた順にご説明します。

kintone公式テキスト

kintoneアソシエイトの勉強でも活躍した『kintone認定アソシエイト試験対策テキスト』を利用した対策です。

学習の目的は、「kintoneアソシエイト取得時の理解度をキープすること」です。

1周目は、内容を思い出すイメージで流し読みしましょう。章末の練習問題は、正答率が90%以上になるように勉強します。

前述したとおり、kintoneアプリデザインスペシャリストの試験は時間が足りないことが多いです。

そんな中で、kintoneの標準機能について理解できていれば即答できるような設問がいくつか出題されます。

こういった機能への理解で即答できる問題は、時間をかけずに対処したいので、少なくともkintoneアソシエイトを取得したレベルで、kintoneの標準機能や制限値などを理解できるレベルで挑みましょう。

kintone体験版で操作確認

kintoneアプリデザインスペシャリストの対策では、kintone体験版の利用をおすすめします。

学習の目的は、「用途に応じたkintoneアプリの作成」「kintoneアプリやデータの保守/運用」ができるようになることです。

公式HPに出題範囲が記載されていますが、kintoneアプリデザインスペシャリストは、実際にアプリを設計・構築したり、保守していくことができるか?を問われます。

例えば、「人事情報を管理するアプリ」を作った時に、給料の情報は、人事部以外に見せないように設定しないといけないな、どのアクセス権を設定しよう?レコードが追加されたら人事部にメールを送るようにしたいけどどうやって設定しよう?といった具合に、実際のアプリ構築をイメージして機能への理解を深めましょう。

参考までに、私はkintone無料環境で以下のことを確認していました。

カテゴリ確認した内容
設計各アプリのアクセス権は、アプリグループで設定したほうがいい?
それともスペースをプライベートにしてアクセス制御したほうがいい?
設計レコードをプロセス管理して、ステータスが「完了」のときは、
レコードを編集できないようにするにはどう設定する?
保守アプリを別ドメイン(別環境)に移すには、どうやったらいい?
移した場合、引き継がれない設定項目は何?
保守cybouzu.com共通管理者は何ができる?kintone管理者との違いは?

kintoneの30日無料体験版の申込は、公式のURLからできます。
30日の無料期間が過ぎても、再度手続きをすることで、再びテスト環境を利用できます。

トライアル申請が完了すると、管理者用のサイトへログインできるようになります。

再度手続きをする際は、管理者用のサイトからログインをして、「契約管理」>「お試し」>「新しく環境を作成」をクリック・選択することで無料体験の申込ができます。

kintoneヘルプ&自作問題をつくる

時間に余裕があり、試験対策を徹底したい方は、kintoneヘルプを学習しましょう。

kintoneのヘルプサイトを開き、「ユーザーヘルプ」「管理者ヘルプ」に目を通し、この機能で何ができる?何ができない?といった観点で学習を進めましょう。

ヘルプサイトで「なるほど!」となった機能については、自作問題を作るようにしていました。

まず、kintoneアプリデザインスペシャリストのサンプル5問を解きます。(サンプル問題のURLはこちら。)

なるべく、このサンプル5問に似せて、設問と解答を自作していきます。(選択肢までは用意しないでOKです。)

自作問題をつくることで、出題側の意図を理解することができたり、各機能について、より細かい内容にスポットを当てて学習するきっかけを作ることができます。

ですが、私がつくった自作問題はすべて本番試験で出題されませんでした…

効果があるかどうかは、証明できませんでしたが、自作問題を作るプロセスで、出題されやすい機能について理解できたり、出題の傾向を掴むことができるのでは?と考えています。(過去問がなければ、過去問をつくってしまえ!!ということです。笑)

資格は役に立ったか?

資格取得後、約9か月経ちましたが、私は役に立ったと思っています。

私の場合、IT業界に勤めていることもあり、周りにkintoneアソシエイトを取得している人が多いのですが、kintoneアプリデザインスペシャリストまで取得している方はかなり少ないです。

試験の内容からも、「kintoneを設計・実装・運用していく」といった能力が証明されるので、社内の評価は、「kintoneに詳しい人」から「kintoneで業務改善できる人」にレベルアップします。

他にも、『kintoneエバンジェリスト』というkintone有識者になる一つの条件として、「kintoneアプリデザインスペシャリストに合格する」という条件をクリアしたことになります。

kintoneをもっと詳しくなりたい方、kintoneを利用して社内業務を改善していきたい方には、この試験に挑戦することをおすすめします。

Kazu
Kazu

ここまで、読んでいただきありがとうございました!
皆さんの合格を心よりお祈りしています。
また、当ブログでは、別資格の受験記も掲載してます。
興味のある資格記事がありましたら、ご一読いただけると幸いです!

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